「時短社員のまま転職できる」を大事にしている理由

弊社が提供している転職サービス、リアルミーキャリアでは「時短社員のまま転職できる」を創業時からの売り文句にしています。一方、コロナ禍以降はテレワークを使える職場も増えたことからフルタイムでの転職支援も増えましたし、最近はフルタイムで働くパパの転職支援も増えてきました(とはいえ、まだまだ時短での転職支援がメインです)。

そうすると、「働くパパママの転職を支援する」という表現のほうが厳密には正しくなってきているのかな〜とは思います。しかし、それでもなお「時短社員のまま転職できる」はリアルミーキャリアの特徴を一言で表すキーメッセージとして大事にしていきたいと考えています。

その理由は大きくは以下の2つがあるからです。

  1. 時短社員の転職が困難であり、ワーママの多くはまだまだ時短社員で働いているから
  2. 時短社員の受け入れがOKな求人案件を集めることにこそ創意工夫がある

時短社員の転職が困難であり、多くのワーママはまだまだ時短社員で働いているから

そもそもこのサービスは、「時短社員だと優秀な経歴を持つ人でも転職が非常に難しくなる」という発見から生まれたものです。大手企業は就業規則で入社時から時短制度が使えない。中小企業やベンチャーは時短社員という存在を認知していない。一方で世の中の人材不足は日々強まり、時短社員の転職ニーズも大きい。この大きな歪みを発見したことがサービス発想のキッカケでした。

この歪みを解決できれば育児しながらでも職業選択の自由を一定担保できるようになるし、人材活用にも繋がるし、もちろんビジネスチャンスにもなる。この考えはいまも変わっていません。

また、まだまだ時短社員で働くワーママは多い… 保育園の預かり時間や通勤時間を考慮すればこの構造はしばらく変わりようがないと考えています。フルタイムで働けそうな人だけ支援するようでは、「働くパパママ向けの転職サービス」としても価値が低くなってしまう。多くの人のニーズに応えられない。その結果として、サービスの対象者もきわめて狭く、大手エージェントとの棲み分けも難しく、ビジネスとしての発展も限定的になるでしょう。

時短社員の受け入れがOKな求人を集めることにこそ創意工夫がある

過去にもいくつかのエージェントが時短社員向けの求人を集めることにチャレンジして、諦めてきています。時短社員向けの求人を集めるのはけっこう手間がかかります。音を上げて志半ばで方向転換する(時短は捨てて、フルタイム向けに舵を切ってしまう)エージェントが多いのです。もともとフルタイム社員を取り扱っているエージェントならフルタイムに集中したほうが効率も良いでしょうし、その判断はやむなしかもしれませんが。

しかし、私は時短社員向けの求人を集めることこそが1番の創意工夫ポイントだと考えています。採用企業に対して、エージェントの介在価値を発揮するという観点でも重要なのです。

もう少し詳しく言えば、現在は深刻な採用難の時代です。労働人口が減ることから、この流れはますます加速します。企業も採用には困っており、フルタイムで優秀な社員を見つけるのは本当に難しい。

そこに対して我々は「時短社員にも対象を広げれば、採用母数が拡がって採用成功率が上がりますよ」「ライバル企業は時短社員の採用を開始していないから、競り勝つことができますよ」と採用企業に提案します。求人内容や働き方をカスタマイズすることを通じて、採用力向上という価値を提供しているのです。

その結果、時短社員が紹介できてその人材が活躍すれば、さらに時短社員採用の土壌が広がる。

この過程を省いてしまうと、採用企業からしても従来のエージェントとの区別がつかなくなってしまいます。

 

こうしたことから、弊社は創業時から変わりなく「時短社員の転職支援」というキーワードを大事にしています。

要はそれがサービスユーザーであるパパママからの要請でもあるし、クライアントである企業が採用市場において差別化されて優位性を持つための鍵になっている、ということです。

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